尿路結石は、多くの男性が経験する病気です。尿路結石の中でも、尿管に結石ができる尿管結石は、悶絶するほどの激しい痛みをともないます。
尿路結石を予防するためには、どのようにしたらよいのでしょうか。本記事では、尿路結石の症状や検査・治療法とあわせ、尿路結石の予防法についてご紹介します。
尿路結石とは
尿路結石とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道のいずれかで結石ができる病気のことです。尿の通り道のいずれかで結石が発生し、詰まると、腎機能の低下などの異常が引き起こされる可能性があります。
また、腎臓・尿管で発生したものは上部尿路結石、膀胱・尿道で発生したものは下部尿路結石と分類されます。
尿路結石によって結石が詰まった場合には、早期の治療が肝要です。結石が詰まった場所によっては激しい痛みが起こることもあります。特に尿管結石の痛みは激しく、胆石・すい炎と並ぶ「3大激痛」ともいわれているほどです。
尿路結石は特に中年以降の男性に多いとされていますが、若年層の男性の発症も多い病気です。
【症状をチェック】知っておきたい尿路結石のサイン
ごく小さな尿路結石では自覚症状がほとんどないケースもありますが、自覚症状がある場合には、血尿や腰痛、背中の違和感などさまざまな症状がみられます。「もしかして尿路結石かもしれない」と不安な場合には、次の症状がでていないかチェックしてみましょう。
<尿路結石の症状>
□ 血尿が出ている
□ 慢性的な腰痛がある
□ 背中に違和感や痛みがある
□ 腰部から背中、わき腹の筋肉に痛みを感じる
□ 痛みが体の片側に偏っている
尿路結石の中でも、激しい痛みで知られる尿管結石では、次のような症状も見られます。
<尿管結石の症状>
□ わき腹から下腹部にかけて突然起こる間絶するほどの激しい痛みがあった(疝痛発作)
□ 血尿が出ている
□ 腰痛がある
□ 疝痛発作とみられる痛みの際に顔面蒼白、冷や汗や吐き気・嘔吐があった
□ 陰部にも痛みを感じる
尿管結石の場合、ときに気絶してしまうほどの激しい痛みがあらわれることがあります。
尿路結石は、一度発症すると多くの方が再発するといわれており、「痛みが通り過ぎたから様子を見よう」と放置していると、再度痛みがあらわれる可能性が高いです。複数項目にチェックがついた場合には、尿路結石の可能性があります。泌尿器科のある医療機関での検査を検討しましょう。
尿路結石を放置するとどうなる?病院での治療法は
尿路結石を発症しても、結石の大きさや発生した場所によっては尿とともに自然に排出されることがあります。しかし、前述したように尿路結石は再発する可能性が高いため、放置していると再度激しい痛みを経験する可能性があります。
また、放置によって腎機能の低下や感染などで別の病気が発症する可能性もあるため注意が必要です。尿路結石ができたとき、結石の大きさは本人にはわかりません。石が大きい場合や、感染症を併発している場合には、手術や破砕治療が必要になるケースもあります。
尿路結石を放置して腎盂腎炎を発症すると、死に至ることもあります。「尿路結石かもしれない」と思ったときには、すぐに泌尿器科のある医療機関を受診することが重要です。
尿路結石の検査と治療
路結石が疑われる場合には、尿検査やレントゲン検査、エコー検査、採血検査、CT検査などが行われます。検査の結果、結石があった場合には結石の種類を調査する検査が行われることがあります。
治療においては、1センチ以上の大きな結石の場合には内視鏡を用いたレーザー結石破砕術で結石を破砕する方法がとられます。また、腎臓や腎臓に近い場所にある1センチ未満の結石の場合は、対外衝撃波砕石術(ESWL)が行われることがあります。
体外衝撃波砕石術は、通常麻酔を必要とせず、外来通院での治療が可能です。この治療法は体への負担も少なく、1時間程度で治療が終了します。
1センチ未満の小さな尿路結石では、自然排石を期待して経過観察や薬による治療が行われることが多いです。経過観察が選択されたケースでも、自然に排石されなかった場合には手術による治療が行われる可能性があります。
結石ができた場所や大きさ、放置してほかの病気が見られる場合には、内視鏡手術などの手術で結石を取り除くこともあります。
尿路結石の原因と予防法
尿路結石は、偏食や過食、水分の摂取不足、代謝異常、尿路感染などが原因で発症します。尿路結石を発症したことがある家族がいる場合には、尿路結石ができやすいともされています。そのほか、長期入院やステロイド薬の服用、前立腺肥大症などによっても尿路結石ができやすくなります。
結石は、尿に含まれるカルシウムやマグネシウム、尿酸などの成分が飽和状態となり結晶化したものです。ほとんどがカルシウムによるもので、前述したように、リスク要因としては遺伝のほか生活習慣が関わっているとされています。
尿路結石のリスクを高める生活習慣
尿路結石のリスクを高める生活習慣には、次のようなものがあります。
・偏食や過食
・水分摂取量が少ない
・肉類や糖分、塩分の摂取量が多い
・運動不足
・ストレスが多い
これらに加え、肥満傾向の方は注意が必要です。尿路結石の患者には、野菜や海藻類をあまり摂取しない方や、糖分の多い水分をよく摂る方が多いとされているため、これらの習慣にも気を付けましょう。
尿路結石の発症・再発を予防する方法
尿路結石の予防法としては、水分の摂取が効果的とされています。ただし、摂取する水分はどのようなものでもよいわけではありません。カフェインや糖分を含まない水や麦茶などを、1日2リットル以上飲むようにしましょう。また、脂肪分や糖分、塩分の多い食べ物を摂取しすぎないようにします。
結石をつくりやすいとされている食品には、ホウレンソウや紅茶、チョコレート、ビール、レバーなどがあります。これらの食品は、健康的な範囲を超えて摂取しないように気をつけることをおすすめします。
加えて、尿路結石は就寝中にできやすいとされています。そのため、就寝前の3時間は固形物を摂取しないようにすることも大切です。さらに、就寝前にコップ1杯程度の水を飲むことも効果的です。
夏は特に注意!汗をかく日の予防
汗をかく夏は、体内の水分量が減少して尿が濃くなり、結石ができやすくなるとされています。実際に夏に尿路結石を発症する方も多いため、暑いと感じる日には特に注意が必要です。また、飲酒後やスポーツをした後には、脱水にならないよう、より意識的に水分を摂取する必要があります。
夏の間は、食事以外に1日2リットル以上の水分摂取を心がけましょう。これは尿路結石だけでなく、熱中症対策としても有効です。
尿路結石かもしれないと思ったら、すぐに医療機関へ!
悶絶するほどの痛みを感じることもある尿路結石は、生活習慣の改善で予防できる可能性があります。しかし、男性の7人に1人が経験するほど身近な病気でもあります。
背中や腹部に激しい痛みがあり「尿路結石かもしれない」と感じたときに、頼れる医療機関や泌尿器科の医師、尿路結石に関する知識を持っておくことは大切です。
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尿路結石の際に生じる背中の痛みは、尿路結石以外にも重篤な疾患が隠れていることがあります。急激に腰や背中に激しい痛みが生じた際には、すぐに医療機関を受診することをおすすめします。
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参考
監修
淺川 純平
ReVIOS MEN’S CLINIC院長・泌尿器科専門医
泌尿器科専門医として長年にわたり幅広い男性診療経験をもっています。
特に専門性が高いのは、包茎手術・性感染症治療・ED治療・男性ホルモン治療の分野。多くの患者様から信頼を集めています。
医療の現場で培った知識をもとに、SNSやコラムを通じて正しい医療情報を発信中。患者様お一人おひとりの不安に寄り添い、安心して治療を受けていただける環境づくりを心掛けています。
このコラムではそんな院長の信念のもと、わかりやすく正確な情報をお届けしています。