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2025.02.05

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クラミジアとは?自覚症状がないことも!症状や治療法も解説

性病(性感染症)にはさまざまなものがありますが、中でも多いものがクラミジアです。

クラミジアによる性病はもっとも一般的な性病といわれており、多くの人が経験している性病です。

 

クラミジアに感染すると、どのような症状が起きるのでしょうか。

本記事では、クラミジアとは何か、その症状や感染経路、治療法などについて解説します。

 

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クラミジアとは?

クラミジア(性器クラミジア感染症)とは、細菌の一種であるクラミジア・トラコマチスに感染することによって発症する性病(性感染症)です。クラミジアは感染力が強く、世界的にも多くの感染報告があり、もっとも一般的な性病といわれています。

日本においても、もっとも感染報告が多い性病です。

 

出典:厚生労働省「性感染症報告数(2004年~2022年) 」

厚生労働省がまとめた「性別にみた性感染症(STD) 報告数の年次推移」によると、性器クラミジア感染症の年間報告数は2万5,000人~3万人程度で推移しており、うち男性は約1万5,000人となっています。

 

クラミジアは若年層に多い性感染症で、高校生でも感染報告があるほどです。

感染しても自覚症状がないケースが多いことから、無自覚のうちに感染を広げていることも少なくありません。

性行為の経験があれば、すでに感染している可能性もあります。

 

クラミジアの感染経路

クラミジアの主な感染経路は、性行為です。性行為の際、感染部位の粘膜や分泌物に接触することでヒトからヒトに感染します。

<感染部位>

 

クラミジアは性行為で性器に感染するほか、オーラルセックスで咽頭に、アナルセックスでは直腸に感染することがあります。

「性行為をしていないから大丈夫」とは限らない点に注意しましょう。

 

また、妊婦の場合は出産時の産道感染で新生児に母子感染する可能性もあるため注意が必要です。

まれに、感染者自身が菌のついた手で目をこすることで目に感染し、結膜炎を起こすことがあります。

 

クラミジアの症状

クラミジアは、感染後およそ1週間から3週間の潜伏期間を経て次のような症状が現れます。

 

  • 尿道炎による排尿痛
  • 尿道の不快感
  • 尿道のかゆみ

 

男性では、クラミジアによる尿道炎(クラミジア性尿道炎)がもっとも多く、排尿痛や尿道の不快感、かゆみなどの症状があらわれます。

クラミジアは若年層の精巣上体炎の原因の1つでもあり、感染した場合には早期の治療が望ましいでしょう。

 

精巣上体炎は、精巣の横にある精巣上体に細菌が入り込み炎症を起こす病気です。

精巣上体炎になると、精巣のむくみや発赤、発熱、倦怠感などの症状があらわれます。

 

クラミジアは淋病と比較して潜伏期間が長く、発症後の症状も軽い傾向にあります。

排尿痛をほとんど感じない方や、まったく症状がでない方も多くいます。

 

クラミジアでは前述したとおり自覚症状がないケースも多く、また潜伏期間でも感染力があるため、気づかぬうちに感染を広げている可能性がある点に注意しなければなりません。

 

その他、オーラルセックスなどで咽頭に感染した場合、首のリンパ節の腫れや喉の痛み・腫れ、発熱などの症状があらわれることもありますが、自覚症状に乏しいケースが多いです。

 

クラミジアの治療法は?

クラミジアは、感染後に放置していると不妊につながる可能性があるため、前述したような症状がある方は早めに医療機関を受診しましょう。

クラミジアは男女間でお互いに感染させる、いわゆる「ピンポン感染」を起こす可能性があるため、早期に治療を開始することが重要です。

 

男性であれば泌尿器科を受診して、検査・治療を行いましょう。

クラミジアの検査では、尿検査が行われます。咽頭に感染している場合は、うがい液などで検体を採取し検査します。

通常、検査結果には数日を要しますが、即日精密検査の場合は当日から翌日の間に検査結果が出ます。

 

治療は抗菌薬(抗生物質)の服用が主で、服用期間は1日から1週間程度と短期間です。

 

抗生物質を服用する際は医師からの説明をよく聞き、しっかり治すために途中で服用をやめることがないようにしましょう。

内服薬での治療後、再度医療機関を受診して治癒したかを確かめるという流れが一般的です。

 

クラミジアは予防できる?

クラミジアの予防は、性交時の適切なコンドームの使用が基本です。

ただし、オーラルセックスなどによる喉への感染も考えられることから、コンドームだけでは完全な予防はできません。

 

自身がクラミジアに感染した可能性がある、パートナーが感染したなどの場合は、早期に医療機関を受診して治療を開始することが重要です。

 

また、クラミジアは性感染症予防薬(ドキシペップ:Doxy-PEP)での予防も可能です。

 

性感染症予防薬(ドキシペップ:Doxy-PEP)

性感染症予防薬(ドキシペップ:Doxy-PEP)とは、性交渉後72時間以内に抗生物質のドキシサイクリン(ビブラマイシン)を服用することで、一部の性感染症を予防できる性病予防薬です。

特に菌量が増える前の性交渉後24時間に服用することが望ましいです。

 

ドキシペップでは、梅毒・淋病・クラミジアを予防でき、その予防効果は梅毒で87%、淋病で55%、クラミジアは83%と発表されています(※2022年7月国際エイズ学会発表の数値)。

 

オーラルセックスを含む性行為をする可能性がある方、複数のパートナーと性行為をする可能性がある方は、性感染症予防薬での予防も検討してみてはいかがでしょうか。

 

ただし、日光過敏症の方や、テトラサイクリン系のアレルギーがある方は服用できません。

また、下痢や吐き気、めまいなどの副作用が生じることもあります。使用されたい方は、まずは医師に相談してみましょう。

 

クラミジアは身近な性病。予防も大切!

クラミジアは、感染力が強く、自覚症状がないケースも多い性病です。10代でも感染報告があるほど、多くの方が感染しています。

 

治療をせずに放置すると精巣上体炎になる可能性があるほか、パートナーとの間で感染を繰り返すピンポン感染を引き起こす可能性があります。感染の可能性がある場合は早期に医療機関を受診しましょう。

 

検査は尿検査やうがい液による検査が行われ、治療は抗菌薬の内服で行います。

検査・治療にかかる負担はほとんど感じられないでしょう。治療後は、再度感染しないよう予防することも大切です。

「クラミジアかもしれない」と悩んでいる方は、まずは医療機関に足を運んでみましょう。

 

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参考

厚生労働省|性器クラミジア感染症

東京都感染症情報センター|性器クラミジア感染症

厚生労働省|性感染症報告数(2004年~2022年)

水戸市|性器クラミジア感染症について

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