
包茎を治したいけれど、どんな手術なのか分からなかったり、相談できる人がいなかったりと、包茎手術に関して疑問や不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
包茎手術には様々な種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットが存在します。
ご自身の状態や希望に合わない手術を選んでしまうと、後悔につながる可能性もゼロではありません。
この記事では包茎の基本的な種類から、代表的な手術方法、それぞれのメリット・デメリット、よくある質問まで、専門的な観点から分かりやすく解説します。
包茎の種類
包茎とは、亀頭が包皮に覆われている状態を指し、主に以下の3つのタイプに分類されます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 仮性包茎 | 手を使えば皮をむいて亀頭を出せる。普段は被っているが、露出は問題ない状態。 |
| カントン包茎 | 皮はむけるが、勃起した時などに包皮が亀頭を締め付け、血流が滞りやすくなる状態。 |
| 真正包茎 | 手を使っても皮をむくことができない。亀頭が常に包皮に覆われている状態。 |
このうち、排尿障害や炎症を繰り返す「真性包茎」や、緊急処置が必要な「カントン包茎」は、医学的な治療が必要と判断され、保険適用となる場合があります。
各タイプの詳しい解説や、ご自身がどのタイプに当てはまるかについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
包茎の3つの種類(仮性・真性・カントン)とは? 見分け方や治療の必要性を解説
包茎手術の代表的な5つの種類と方法
包茎手術には、余分な包皮をどのように切除・処理するかに応じて、いくつかの方法があります。
ここでは代表的な5つの手術方法をご紹介します。
【最もおすすめ】亀頭直下法
亀頭のすぐ下(カリ首)のラインに沿って余分な包皮を切除し、縫合する方法です。
当院で最も推奨している術式で、傷跡が亀頭の境目のシワに隠れやすいため、手術したことが分からないほど自然で美しい仕上がりが期待できます。
傷跡を目立たせたくない方、見た目にこだわりたい方に最も人気の高い手術方法です。
環状切除法
ペニスの根本側に向かって余分な包皮を筒状に切除し、縫合する最も基本的な手術方法です。
手術時間が比較的短いのが特徴です。
ただし、切除する場所によっては、傷跡がペニスの中央付近に残り、勃起時に皮膚の色が異なる「ツートンカラー」が目立ちやすくなる可能性があります。
根部切除法
ペニスの根元の部分で皮膚を切除し、ペニス全体の皮膚を根元側に引き寄せることで、余分な包皮を解消する方法です。
傷跡は陰毛に隠れるため、ペニスの竿部分には傷が残りません。
ただし、包皮の余り具合によっては適応できない場合があります。
背面切開法
真性包茎やカントン包茎で、包皮の締め付けが特に強い場合に行われることが多い方法です。
包皮の狭い部分を縦に切開し、横方向に縫合することで締め付けを解消します。
亀頭を露出させることが主な目的であり、美容的な仕上がりよりも機能改善を優先する場合に選択されます。
切らない包茎手術
メスを使わずに医療用の糸や接着剤などを用いて余分な包皮を固定し、亀頭を露出させる方法です。
ただし、これは医学的な「手術」として認められているものではなく、あくまで一時的な固定処置と言えます。
手術時間が短く、体への負担が少ないのがメリットですが、効果は永続的ではなく、数年で元に戻ってしまう可能性があります。
軽度の仮性包行の方が対象となります。
包茎手術のメリット・デメリット
各手術方法のメリット・デメリットを分かりやすく表にまとめました。
ご自身が何を優先したいのかを考える際に参考にしてください。
| 手術の種類 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 亀頭直下法 | ・傷跡が亀頭のすぐ下に隠れ、目立ちにくい ・自然な仕上がりになりやすい |
・他の術式に比べて費用がやや高くなる傾向がある |
| 環状切除法 | ・費用が比較的安い(保険適用の場合あり) ・手術時間が短い |
・傷跡が陰茎の中央付近に残り、ツートンカラーになりやすい |
| 根部切除法 | ・陰茎の根元に傷がくるため、目立ちにくい | ・対応できるクリニックが限られる ・費用が高額になる傾向がある ・勃起時に皮膚が突っ張る、腫れやすい |
| 背面切開法 | ・包皮の締め付けを解消できる ・保険適用になることが多い |
・機能改善が主目的で、見た目の改善は限定的 |
| 切らない包茎手術 | ・メスを使わないため、痛みや腫れ、ダウンタイムが少ない ・手術時間が短い |
・効果が一時的で元に戻る可能性が高い ・重度の仮性包茎や真正・カントン包茎には適応できない |
包茎手術の種類に関するよくある質問
ここでは、患者様からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 包茎は自然と治りますか?
乳幼児期の包茎は、体の成長とともに自然に解消されることがほとんどです。
しかし、思春期を過ぎても亀頭が露出しない真性包茎やカントン包茎が自然に治ることはありません。
仮性包茎も、成人後に状態が大きく変化することは考えにくいです。
Q. 手術の痛みはどのくらいですか?
手術は局所麻酔をしっかり効かせてから行うため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
術後、麻酔が切れると数日間はジンジンとした痛みを感じることがありますが、処方される鎮痛剤で十分にコントロールできる程度です。
Q. 傷跡が一番目立たない方法はどれですか?
美容的な観点から傷跡の目立たなさを最優先するなら、亀頭直下法や根部切除法が適しています。
亀頭直下法は傷が亀頭の境目のシワと同化し、根部切除法は傷が陰毛に隠れます。どちらも非常に目立ちにくい手術法です。
Q. 仮性包茎にはどの手術が適していますか?
仮性包茎の手術は、機能的な問題よりも「見た目を良くしたい」「衛生面を改善したい」といった美容目的で行われることが多いため、仕上がりの美しさを重視した「亀頭直下法」が最も人気があります。
Q. 手術後のケアや過ごし方は?
術後は患部を清潔に保つことが大切です。
シャワーは手術の翌日から可能な場合が多いですが、湯船に浸かる入浴は1週間程度控えていただきます。
飲酒や激しい運動、性行為は、患部の腫れや出血のリスクがあるため、通常1ヶ月程度は控える必要があります。
詳細は手術を受けるクリニックの指示に従ってください。
まとめ
包茎手術には様々な種類があり、それぞれに異なる特徴があります。
ご自身の包茎のタイプや、何を最も重視するか(仕上がりの美しさ、費用の安さ、機能改善など)によって、最適な手術方法は変わってきます。
大切なのは、一人で悩まずに専門のクリニックで相談し、医師の診察のもとで、ご自身に最も合った治療法を選択することです。
男性専用クリニック「Revios」では、完全予約制・個室対応でプライバシーに配慮し、安心してご相談いただける環境を整えています。
専門の医師があなたの悩みに真摯に寄り添い、最適な治療プランをご提案します。
初めての方でも安心してご受診いただけます。まずは無料カウンセリングを利用して、お気軽にご相談ください。
監修

淺川 純平
Revios MEN’S CLINIC院長・泌尿器科専門医
泌尿器科専門医として長年にわたり幅広い男性診療経験をもっています。
特に専門性が高いのは、包茎手術・性感染症治療・ED治療・男性ホルモン治療の分野。多くの患者様から信頼を集めています。
医療の現場で培った知識をもとに、SNSやコラムを通じて正しい医療情報を発信中。患者様お一人おひとりの不安に寄り添い、安心して治療を受けていただける環境づくりを心掛けています。
このコラムではそんな院長の信念のもと、わかりやすく正確な情報をお届けしています。