性交渉によって細菌の一種であるクラミジア・トラコマティスに感染することで発症するクラミジアは、感染者数が最も多い身近な性病です。クラミジアに感染した場合、実際にはどのような治療が行われるのでしょうか。本記事では、クラミジアとは何か、感染した場合の症状や治療の方法などについて解説します。
クラミジアは身近な性病
クラミジアとは、細菌の一種であるクラミジア・トラコマティスに感染することで起こる性感染症のことです。「もっとも一般的な性感染症」といわれるほど、多くの人が感染する可能性のある性病です。
厚生労働省がまとめた「性別にみた性感染症(STD) 報告数の年次推移」によれば、性器クラミジア感染症の年間報告数は2万5,000人から3万人程度で推移しています。そのうち、男性はおよそ半数にのぼる約1万5,000人の感染報告があります。
クラミジアの感染者は若年層に多く、高校生でも感染報告があるほどです。また、感染しても無症状であることも多く、気づかぬうちに感染していることも少なくありません。
クラミジアの感染経路は?
クラミジアは、主に性行為によって感染し、感染する部位は性行為の内容によって異なります。
性交渉のあった相手の咽頭にクラミジアが感染している場合、キスによって喉に、オーラルセックスの場合には性器に感染します。
性交渉のあった相手の性器にクラミジアが感染している場合には、コンドームをせずに性行為をすると性器に、オーラルセックスをした場合には喉に感染します。
そのほか、感染している部分や分泌液と粘膜が接触することによって、喉や性器以外にも感染することがまれにあります。例えば、目や肛門、直腸などです。
このように、さまざまな性行為によって感染の可能性があるクラミジアですが、分泌液や粘膜への接触以外で感染する可能性はほとんどありません。そのため、クラミジアに感染していることに気づかずに温泉やプールを利用しても、感染する可能性はとても低いといえます。
クラミジアの症状
クラミジアに感染した場合、どのような症状があらわれるのでしょうか。
クラミジアは、感染から症状があらわれるまでに1週間から3週間の潜伏期間があります。潜伏期間を経て症状があらわれることもあれば、自覚症状がないケースも多くあることが特徴です。
性器に感染した場合には、尿道炎による排尿痛や尿道不快感などの症状が出ることがあります。性器に腫れがない状態でも、かゆみを感じることがあるでしょう。
喉に感染した場合には、軽度の痛みを感じるか、自覚症状に乏しいケースが多いです。
クラミジア治療の方法
クラミジアに感染していることが分かった場合には、主に抗菌薬(抗生物質)の服用による治療が行われます。治療薬として主に処方されるのは、「アジスロマイシン(ジスマロック)」です。
<クラミジアの治療薬と服用方法>
アジスロマイシン(ジスロマック) | 内服方法 1回1000mg(250mg×4)の内服 |
アジスロマイシンの服用による治療の場合、服用回数は1回で済むため、治療期間は1日です。アジスロマイシンを服用する際には、下痢を起こしやすくなることがあります。
また、抗菌薬を服用する際には、医師から説明される服用時の注意点をよく聞き、指示通りに服用するようにしましょう。
クラミジア治療にかかる費用
クラミジア治療では、治療薬にかかる費用と検査にかかる費用などが発生します。
自由診療の場合、治療薬にかかる費用はおよそ7,000円から1万5,000円ほどです。検査は、感染の確認と治癒の確認で2回行われ、それぞれに検査費用がかかります。
保険診療の場合、治療薬にかかる費用は約2,000円です。
トータルでかかる費用は医療機関によって異なるため、費用に関する不安がある場合には事前に問い合わせてみましょう。
クラミジアの検査方法
クラミジアの検査は、尿検査やうがい液などによって検体を採取し行われます。尿検査は、性器に感染している可能性がある場合に行われ、うがい液は喉に感染している可能性がある場合に行われます。
いずれの方法も体に大きな負担がかかるものではありません。安心して検査を受けられるでしょう。
クラミジアは完治する?
クラミジアは、基本的には1回の治療で治ります。ただし、1度では完治せず、再度治療が必要になるケースがまれにあります。この場合、抗菌薬に抵抗力を持つ耐性菌に感染していることが原因として考えられます。
治療効果を上げるためにも、薬の服用は必ず医師の指示に従うことが大切です。個人の判断で服用をやめたり、服用回数を勝手に変更してしまったりすることがないようにしましょう。
完治したかは、治療後の再検査でわかります。治療後には再度医療機関で検査を行い、検査の結果陰性であれば完治です。
治療中の注意点
クラミジアの治療から完治までには、いくつか注意したい点があります。
抗菌薬の服用後、完治したかを医師に確認してもらうまでは性行為を行わないようにしましょう。これは、いわゆるピンポン感染を防ぐためです。
ピンポン感染とは、パートナー同士で感染を繰り返してしまう状況を指す言葉です。どちらかが性病にかかり、完治しないままに性交渉を行い、感染を繰り返すと、治療の長期化や症状の悪化などにつながる可能性があります。
ピンポン感染を防ぐためには、治療までにパートナーを含め性的接触のあった方にも検査を行ってもらい、クラミジアに感染していた場合には自分だけでなく、相手が完治するまで性行為を行わないようにします。
また、キスやオーラルセックスでも感染の可能性があるため、これらも控えるようにしましょう。
放置するとどうなる?
クラミジアを治療せず放置していると、症状が悪化して他の部位にも炎症がみられるようになることがあります。
男性の場合、尿道から睾丸内や前立腺にクラミジアの菌が侵入することで、精巣上体炎や急性前立腺炎を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
クラミジアは自然に治ることがないため、症状が出ている場合や、感染の可能性がある場合には医療機関で検査を受け、感染していた際には医師の指示に従い治療を行うことが大切です。
クラミジアに感染したかも?と思ったら病院へ
毎年多くの感染報告のあるクラミジアは、もっとも身近な性病といわれています。感染しても症状がないケースや、性器だけでなく喉に感染するケースもあり、知らないうちにパートナーにうつしてしまう可能性もあるため注意が必要です。
クラミジアは自然に治癒することがないため、感染の可能性がある場合には症状がなくとも医療機関で検査を受けることをおすすめします。検査の結果、感染していることが分かったときには、医師の指示に従って治療を行うことが大切です。また、ピンポン感染を防ぐために、パートナーや性交渉があった方にも検査・治療を受けてもらいましょう。
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参考
日本性感染症学会誌|性病クラミジア感染症
東京都感染症情報センター|性器クラミジア感染症
日本性感染症学会誌|ガイドライン2016
JAID/JSC 感染症治療ガイドライン2018
監修
淺川 純平
ReVIOS MEN’S CLINIC院長・泌尿器科専門医
泌尿器科専門医として長年にわたり幅広い男性診療経験をもっています。
特に専門性が高いのは、包茎手術・性感染症治療・ED治療・男性ホルモン治療の分野。多くの患者様から信頼を集めています。
医療の現場で培った知識をもとに、SNSやコラムを通じて正しい医療情報を発信中。患者様お一人おひとりの不安に寄り添い、安心して治療を受けていただける環境づくりを心掛けています。
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