
「AGAって完治するの?」そう思って検索したあなたへ。
ネット上には「治った」「完治した」といった言葉も多く見られますが、実際のところ医学的にはどうなのでしょうか?
この記事では、AGAが完治しにくい理由と、それでも”髪を取り戻すことができる現実的な方法”を、科学的根拠と医師の見解をもとにわかりやすく解説します。
目次
【6】まとめ
AGA(男性型脱毛症)とは?
『結論:AGAは病気であり、放置しても自然に治ることはない』
AGAは「男性型脱毛症」と呼ばれる進行性の脱毛症です。
加齢や生活習慣の乱れが大きな原因と思われがちですが、実は「男性ホルモン」と「遺伝」が主な原因です。
AGAの仕組みと原因
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの一種「DHT(ジヒドロテストステロン)」の影響によって、髪の成長サイクルが乱れることで起こります。
これにより、髪が十分に成長する前に抜け落ちてしまい、徐々に細く短くなるのが特徴です。
より詳しい仕組みや原因については、こちらの記事で解説しています。
AGAとは?気になる原因と仕組みを解説
「AGAは完治しない」と言われる理由
根本原因は男性ホルモンと遺伝にある
AGAが完治しにくい理由は、その原因が体質に深く関わっているためです。
男性ホルモン(DHT)の生成は一生続きます。そのため、根本的な原因を”完全に止める”ことはできません。
治療によって進行を抑えることは可能ですが、薬をやめるとDHTの影響が再び強まり、薄毛が進行してしまいます。
自然治癒が難しい科学的根拠
AGAで影響を受けた毛根は、時間の経過とともに弱まっていきます。
一度弱った毛根は自然に回復することが難しく、放置すればするほど治療の効果も得られにくくなります。
また、髪の成長サイクル(ヘアサイクル)には回数の限りがあり、AGAによって短いサイクルを何度も繰り返すと、やがて毛根は髪を作る力を失ってしまいます。
こうした理由から、医学的には「完治=再発しない状態」にはならないとされています。
ただし、これは「希望がない」という意味ではありません。
医師が「完治」という言葉を使わないのは、現実的な説明をしているだけであり、適切な治療を行うことで改善は十分に期待できます。
「治った人がいる」のはなぜ?
「完治」と「改善」の違いを理解しよう
SNSや口コミで「AGAが治った」「髪が生えた」という声を見かけることがあります。
これは、AGAの改善に成功した人の体験談です。
医学的な「完治」とは異なり、ここでいう「治った」とは「見た目が改善した」「進行が止まった」ことを指しています。
実際に適切な治療を続けることで、多くの人が髪のボリュームを取り戻しています。
早期治療で”見た目が治る”ケースもある
AGAは早期治療がカギとなります。薄毛が気になり始めた初期段階で治療を始めた人ほど、回復しやすい傾向にあります。
毛根がまだ元気なうちに治療を開始すれば、髪を太く健康に育てることができ、「元の状態に近づいた」と感じられることも少なくありません。
医師が語る「治る」とはどんな状態か
医師が言う「治る」とは、「AGAの進行を止め、髪を太く健康に保つこと」を意味します。
これは決して「二度と薄毛にならない」という意味ではありませんが、適切な治療を継続することで、見た目の改善を維持し続けることは十分に可能です。
AGAを改善・抑制する主な治療法
AGAの治療には、主に内服薬と外用薬が使われます。
どちらも医師の診断のもとで処方される医薬品です。
また近年登場した新しい治療法もご紹介します。
内服薬
「フィナステリド」「デュタステリド」
これらの薬は、DHTの生成を抑える働きがあります。
AGAの根本原因に作用し、抜け毛を防ぐことで薄毛の進行を食い止めます。
多くのAGA治療の基本となる薬で、継続して服用することで効果を発揮します。
2つの薬の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
フィナステリドからデュタステリドの違いとは?効果や副作用を比較
外用薬
「ミノキシジル」
ミノキシジルは、毛根への血流を改善し、発毛を促進する薬です。
頭皮に直接塗布することで、髪の成長をサポートします。
内服薬と組み合わせて使用することで、より高い効果が期待できます。
進化した治療法
近年、発毛メソセラピーや再生医療を応用した治療など、より進化したアプローチが登場しています。
これらは成長因子を頭皮へ直接届け、毛根の活性化や再生を促す治療法です。
当院が提供するEPIBIRTHのような最新技術では、従来の治療に比べてより高い発毛実感が得られるケースもあります。
AGA最新治療に関するページはこちら
「完治はしない」でも、「髪は取り戻せる」
医師監修の治療で回復を実感している人は多い
「完治しない」と聞くと不安になるかもしれませんが、それは「治らない」という意味ではありません。
AGAにおける現実的な目標は、「完治=二度と薄毛にならない」ではなく、「改善=今より良くする」ことです。
現在の医療では、AGAの進行を抑え、見た目を改善することが十分に可能です。
実際に、科学的根拠に基づいた治療を継続している多くの人が、髪のボリュームを取り戻し、満足のいく状態を維持しています。
現実的なゴールは「進行抑制+見た目改善」
AGAと向き合う上で大切なのは、「完治」という言葉に惑わされないことです。
薬による治療で進行を止め、髪を健康に育てることができれば、日常生活で薄毛を気にせず過ごせるようになります。
それこそが、AGA治療における現実的で確実なゴールなのです。
まとめ
AGAは完治しなくても、改善・維持は十分可能
AGAは完治こそ難しいものの、適切な治療によって改善・維持することは十分に可能です。
早期に治療を始めた人ほど高い効果を得ており、治療を継続することで多くの方が髪のボリュームを取り戻しています。
一人で悩まず、専門クリニックで相談を
大事なことは、「完治」という言葉に惑わされないこと。
自分に合った治療法を見つけて、確実に進行を止めることが大切です。
まずは専門クリニックで医師との相談を行い、今の状態と最適な治療法を確認してみましょう。
一人で悩み続けるより、専門医に相談することで、前向きな一歩を踏み出すことができます。
当院では完全予約制・個室対応でのご相談を行っています。不安なこと、気になることがあればお気軽にご相談ください。
監修

淺川 純平
Revios MEN’S CLINIC院長・泌尿器科専門医
泌尿器科専門医として長年にわたり幅広い男性診療経験をもっています。
特に専門性が高いのは、包茎手術・性感染症治療・ED治療・男性ホルモン治療の分野。多くの患者様から信頼を集めています。
医療の現場で培った知識をもとに、SNSやコラムを通じて正しい医療情報を発信中。患者様お一人おひとりの不安に寄り添い、安心して治療を受けていただける環境づくりを心掛けています。
このコラムではそんな院長の信念のもと、わかりやすく正確な情報をお届けしています。